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自社経済圏の構築とは?域内消費・相互送客を促す | 決済・ポイント設計とLTV向上

複数の店舗やブランドを展開していても、顧客の利用が一部の店舗に集中している。新規集客には費用をかけているものの、グループ内の相互送客や継続利用につながらない。
こうした課題への打ち手の一つが、自社経済圏の構築です。
決済やポイントを共通化し、自社・グループ内の店舗やサービスを横断して使える仕組みをつくることで、域内消費の促進やLTV向上を目指します。
自社経済圏を構築するメリット
域内消費・相互送客を促進できる
最大のメリットは、顧客の利用先を一つの店舗からグループ全体へ広げ、店舗間の相互送客につなげられることです。
たとえば、スーパーマーケットで貯めたポイントを系列のドラッグストアでも使えるようにすれば、普段利用しない店舗を選ぶきっかけになります。商業施設であれば、複数のテナントで使えるデジタル商品券が施設内の回遊を促します。
ここでいう「域内」とは、あらかじめ決めた次のような利用範囲です。
- 系列店舗
- グループ企業
- 対象となる商業施設
決済や特典の利用先を共通化することで、個別店舗だけでは生まれにくい消費機会をつくれます。
ただし、系列店間で売上が移動しただけでは、グループ全体の消費が増えたとは限りません。域内決済金額とあわせて、新たな利用が増えたかどうかも評価する必要があります。
既存顧客のLTV向上を目指せる
LTV向上を考える際は、特定店舗への再来店だけでなく、グループ全体での継続利用に目を向けたいところです。
共通の決済・ポイントを通じて複数店舗の利用が増えれば、顧客一人あたりの取引機会を広げられる可能性があります。新規顧客の獲得費用を増やす前に、既存顧客との接点を活かせないか検討する価値があります。
一方、利用額が増えても、ポイント原資などの費用が上回れば、利益は改善しません。LTVは売上だけでなく、収益性も踏まえて評価します。
決済データを施策改善に活用できる
共通の決済基盤があれば、対象店舗の利用状況を横断的に把握しやすくなります。店舗別の決済金額、利用件数、施策実施前後の変化は、次の販促を検討する材料になります。
ただし、データの集約自体を目的にしてはいけません。「どの店舗で、どのような利用を増やしたいか」に沿って分析項目を決めることが大切です。
導入事例から考える、域内消費と利用体験の設計
経済圏の構築というと、共通ポイントや独自Payの導入を想像しがちです。しかし、期間限定のデジタル商品券でも、複数店舗の利用を促す仕組みはつくれます。
くずはモール|約170店舗で使えるお買物券で施設内の利用を促進
大阪府枚方市の「くずはモール」では、GMOデジタルPayを活用した「デジタルお買物券」を導入しています。第2回の実施では、施設内の専門店約170店舗を利用対象としました(一部対象外店舗あり)。
導入事例インタビューによると、紙のお買物券からデジタル化したことで、有効期間中に複数店舗で利用されるようになり、1円単位で使える利便性も高まりました。従来は利用されにくかった食物販や飲食などの低単価店舗でも利用が増え、施設全体の活性化や売上の下支えにつながったと、施設担当者は評価しています。
注目したいのは、複数店舗で利用できることに加え、使うタイミングや金額の自由度を高めたことです。域内消費を促すには、還元率だけでなく、利用体験の設計も欠かせません。

星野リゾート トマム|施設内43か所で使えるチケットをデジタル化
「星野リゾート トマム」では、北海道在住者向けの「どうみんバリューチケット」をデジタル化しました。公表されている2024年12月~2025年4月の実施概要では、レストランやショップ、アクティビティ施設など、施設内43か所で利用できる仕組みです。
従来は、広い敷地内にあるチケットカウンターで紙のチケットを購入・引き換える必要があり、移動や待ち時間が課題でした。そこで、オンラインでの事前購入と、利用先でそのまま使える仕組みに切り替え、利用者の負担軽減を図っています。
利用できる店舗を増やしても、使うまでの手間が大きければ利用は広がりません。この事例は、経済圏内の利用機会を考えるうえで、決済やチケットの使いやすさが重要であることを示しています。

自社経済圏の作り方|設計の4ステップ
対象範囲と目的を決める
最初に、系列店舗、グループ企業、商業施設のテナントなど、経済圏に含める範囲を決めます。
次に、成否を判断できる形で目的を定めます。たとえば、次のようなものです。
- 再来店を増やす
- 系列ブランド間の相互送客を増やす
- 施設内の回遊を促す
対象となる事業者が増えるほど、費用負担や精算ルールの調整も必要になります。
顧客にとっての利用価値を設計する
決済やポイントを共通化するだけでは、継続利用する理由になりません。
既存の業務・システムにつなぐ
POS、ECサイト、既存の会員サービスなど、どこまで連携が必要かを整理します。各店舗のオペレーションや精算方法もあわせて検討します。
設計上の判断は、システムを新しくすることよりも、現在の業務のどこを共通化し、どこを残すかにあります。
評価指標を決めて小さく始める
最初から全店舗に展開せず、一部の店舗や期間限定の施策で効果を確かめる方法もあります。
導入前に、域内決済金額、対象店舗の利用件数、店舗間の回遊、施策費用など、目的に対応する指標を定めておきます。結果に応じて、対象店舗やポイント条件を見直します。
決済データをLTV向上にどう活かすか
自社経済圏でも、決済データを売上報告で終わらせず、店舗間の利用状況や施策前後の変化を把握し、次の販促に活かすことが重要です。見るべき指標は、経済圏の目的によって変わります。
| 目的 | 主な評価指標 | 判断したいこと |
|---|---|---|
| 域内消費の促進 | 対象店舗全体の決済金額・件数 | 経済圏全体の利用が増えたか |
| 店舗間の回遊促進 | 店舗別利用状況・複数店舗利用率 | 利用先が広がっているか |
| 継続利用の増加 | 再利用率・継続利用率 | 一度きりの利用で終わっていないか |
| LTV向上 | 顧客単位の累計取引額・収益性 | 継続的な取引価値が高まっているか |
複数店舗利用率、継続利用率、顧客単位のLTVを算出するには、同じ利用者の取引を継続して把握できる仕組みが必要です。決済金額などの集計データだけでは、これらすべてを把握できるわけではありません。
また、キャンペーン前後で決済額が増えていても、季節要因や既存売上の移動による可能性があります。ポイント原資などを含めた費用対効果まで確認しましょう。
ポイント経済圏の構築費用と投資対効果
自社経済圏の構築費用は、共通ポイントだけを導入するのか、ハウス電子マネーやPOS連携まで含めるのかによって変わります。主な費用は次の4つです。
- 初期費用:システム設定、既存システムとの連携、店舗展開
- 運用費用:月額利用料、決済関連費用、保守・管理
- 販促費用:ポイント還元原資、キャンペーン費用
- 管理費用:店舗間の精算、問い合わせ対応、効果測定
複数事業者で運用する場合は、ポイントを付与した店舗と利用された店舗が異なるケースを想定し、原資の負担と精算方法も決めておく必要があります。
費用対効果は、経済圏内の決済金額が増えたかどうかだけでなく、追加的な売上・利益と運用費用の差で判断します。共通ポイントが利用されても、グループ全体の収益改善につながらなければ、制度の見直しが必要です。
GMOデジタルPayで自社経済圏づくりを支援
自社経済圏の構築にあたり、決済やポイントの仕組みをすべて独自開発する必要はありません。
GMOデジタルPayは、ハウス電子マネー、デジタル商品券、自社ポイントの運用に対応したサービスです。POSや既存サービスとの連携も選択肢となり、店舗や施設の用途に合わせた構成を検討できます。
管理画面では、決済・利用状況を確認できます。追加オプションのAIデータサマリーを使えば、ダッシュボードに蓄積されたデータをもとに、事業報告や施策の振り返りに使うレポートのたたき台を作成できます。
まとめ|自社経済圏は「使われる仕組み」の設計から
自社経済圏の構築で目指すのは、決済やポイントを導入すること自体ではなく、自社・グループ内の利用機会を増やすことです。
そのためには、顧客が使いやすい仕組みを整え、決済データをもとに域内消費や継続利用の変化を確かめる必要があります。まずは、対象となる店舗・サービスと、増やしたい利用行動を整理するところから始めてみてはいかがでしょうか。
ハウス電子マネーや共通ポイントの導入、決済データの活用をご検討中の方は、GMOデジタルPayの資料をご請求ください。
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